おはようございます!
空気が澄んでいて気持ちがいい朝です。
昨日卵子冷凍保存の結果を聞きに病院へ行ってきました。
結果は6個採卵して
5個の卵子を冷凍できたとのこと。
私は2度挑戦したのであわせて8個の卵子を卵子冷凍という形で
残すことができました。
私のがん手術を担当して下さった先生は
「未婚では卵子冷凍ができないんだよ。
結婚していたらできるし男性は精子を残すことができるんだけどね・・」
と申し訳なさそうにおっしゃいました。
私は以前UMARERUというアカウントのツイートで
「がん患者は未婚でも卵子冷凍ができる」
という記事を見かけたことがあったので
先生の発言に「?」と疑問に思い
自宅で色々と調べることにしました。
色々調べる中でやっぱり未婚でも卵子冷凍を行ってくれる病院があることを知りました。
ただ病院によって特定のがん患者しかできない病院があることも
ありどこの病院でできるのかを必死に探しました。
そしてまだ未婚のがん患者を引き受けている病院は多くはありません。
がん患者は抗がん剤や放射線治療開始に期限があることが多く
時間があまりないのでなるべく早く動き出さないと間に合わなくなります。
地元のレディースクリニックの先生にも尋ね
知人にも詳しい方がいたり
そして自分でも調べ
自宅から近くの大学病院で
がん患者の卵子冷凍を行っていることがわかりました。
ただそこの病院も全てのがん患者に適応しているわけではないということで
緊張しながら始めての外来に行き、
先生に「あなたはできますよ」と、
これからの治療法へ話が進んだときとても安堵したことをよく覚えています。
ここの病院の婦人科は腫瘍、不妊、出産、更年期と様々な方が
患者でいるためものすごく待ちます。
看護師さんに聞いてみると飛行機や新幹線でいらっしゃる方もいるそうです。
私は車で30分くらいの距離にあり母が送り迎えもしてくれたので
毎日の注射や診察の負担がだいぶ軽減されました。
ありがとう!
卵子冷凍で苦戦したのは
まずは「両親に理解してもらう」ことでした。
両親はやはり卵を残すよりも
生きていて欲しい。
死んだら何もならないし、
卵に時間をかけるよりもはやく治療をうけてほしい。
ホルモン注射はがんを誘発すんじゃないの?
という想いが強くありました。
現在私は26才ですが
私は再発してもいいから卵子を残したいと
思いました。
卵子冷凍から妊娠にむすびつく可能性は本当に
ごくわずか(2%から4%)なのですが、
それでも可能性があるのに何もせず
抗がん剤治療をし本当に不妊、閉経してしまったら
絶望してしまうと思いました。
特に結婚願望もこどもがものすごくほしい!と思っていなかった
私がです。
がんと宣告されてから1ヶ月以上たっていましたが
はじめて母の前で想いを伝え大泣きしました。
やっと母に伝わり父も応援してくれるようになりました。
2回目のときも説得は時間がかかりましたが
応援してくれました。
卵子冷凍は全て自費なので1度の採卵にむけて30万ほどかかります。
その他に1年ずつ保管料がかかるので別途で毎年お金もかかります。
卵子冷凍は1つの卵子だけでは可能性が少ないので
人工的にホルモン注射をし1度に多くの卵子を育てて採取します。
なのでホルモンを人工的に調整するし、婦人科の診察は身体に精神的にも負担もあります。
ですが私は2度挑戦することができて本当によかったと思っています。
将来この卵たちが妊娠にむすびつくかはわかりませんが
今回たしかに卵を残せたことは私にとって一筋の光です。
がん手術を担当して下さった医師は私が『卵子冷凍することにしました』と
伝えたら昼休みをつぶして紹介状を書いてくださったり
『がんの治療だけがあなたのすべてじゃないので後悔しないようにしっかり
やってきなさい』と抗がん剤治療の猶予もくださいました。
ありがとうございます。
昨日ツイッターで『未婚でもがん患者は卵子冷凍ができます。』
とツイートしたところ、200人以上の方がリツイートしてくださいました。
私の卵子冷凍への道のりは1つのツイートからはじまりました。
私も何か発信したい、すこしでも抗がん剤、放射線治療後に絶望する女性が
減ることを思ってのツイートだったので
多くの方が力を貸して下さって本当に感謝しています。
長くなりましたが
後悔しない治療を自分で選んでいくことはそんなに簡単ではありませんが
だけど選ぶことが可能な方はけして諦めず
あがいてほしいと願っています。
昨日の診察で婦人科とはしばらく離れますが
卵子冷凍や子宮頸がんについてはたまに記そうと思います。
ツイートをひろげてくださった方、ブログを読んで下さった方
フェイスブックでいいね!を押して下さったりシェアしてくださった方
本当にありがとうございます。
私1人では小さな力ですが心から強く思えば沢山の方が力を
かしてくださるのだと嬉しく、また自信にもつながりました。
卵子冷凍で出産にむすびついた例はまだ国内で2例ですが
その2例は多くのがん患者にとって光になっています。
私も一筋の光となるよう発信していきます。
最後までよんでくださり本当にありがとうございます!!!
これからもどうぞよろしくお願いいたします。
2012年10月23日
齋藤麻生